Ⅰ型アレルギーとTレグ細胞
僕はゴボウを食べ続けて『腸内の酪酸菌を増やす』ことで、10年以上苦しんだアトピーを改善させました。
では、腸内の酪酸菌を増やすということで、どうしてアトピーが改善するのでしょうか。
少し専門用語を使いますが、簡単に説明します。
そもそも、アトピー性皮膚炎はⅠ型アレルギーと呼ばれるもののひとつです。
私たちの体の中には、Ⅰ型アレルギーに関係する細胞として、Th1細胞(細胞性免疫)とTh2細胞(液性免疫)というものがあります。
Th1細胞もTh2細胞も、私たちの“免疫”に深く関係する免疫細胞です。
本来、これらTh1細胞とTh2細胞は拮抗し、お互いの反応を抑制しています。
しかし、アトピーなどのⅠ型アレルギーで苦しんでいる方は、これら二つの細胞のバランスが崩れてしまい、Th2細胞のほうが強くなってしまっているのです。
(一般的に、“免疫の暴走”とか“免疫の過剰反応”、“免疫の異常”などと表現されています)
この崩れた二つの細胞のバランスをとるのが、『Tレグ細胞(制御性T細胞)』というものです。
Tレグ細胞が増えれば、Th1細胞とTh2細胞のバランスがとられ、Ⅰ型アレルギー、つまりはアトピーの症状は改善されるのです。
酪酸菌のエサとなるフラクトオリゴ糖
このTレグ細胞は大腸内で増加します。
そしてこのTレグ細胞を増やすのが、酪酸菌の酪酸なのです。
前回の記事で、僕は酪酸菌を増やすために、毎日“ゴボウ”を食べているとご紹介しました。
このゴボウには、『フラクトオリゴ糖』が豊富に含まれています。
そしてこのフラクトオリゴ糖は、酪酸菌のエサとなり、酪酸菌を増やしてくれるのです。
ゴボウの他にも、玉ねぎやニンニク、菊芋、バナナなどにも含まれています。
簡単にまとめると、アレルギー(アトピー)の原因を解決するために、酪酸菌を増やす。
その酪酸菌を効果的に増やすためには、エサとなるフラクトオリゴ糖を多く含むゴボウを食べる、ということです。
ゴボウの味噌汁で美味しくアトピー改善
僕はゴボウを味噌汁に入れて食べています。
一緒に入れるのは豆腐だけです。
もちろん、他にも色々な具材を入れてもいいのですが、朝晩毎日この味噌汁を飲んでいるので、できるだけシンプルな方が楽なのです。
一日に食べるゴボウの量は、一本から一本半ぐらいです。
それ以上食べるときもあります。
ゴボウの大きさによっては調整もしますし、女性の方なら一本ぐらいまでではないでしょうか。
一回の食事で食べ切るのではなく、二、三回の食事で分けて食べると考えれば、そんなに難しくはないかと思います。
僕はほぼ毎日この味噌汁を飲み続けているんですが、本当に飽きないんです。
味噌汁自体が毎日飲みやすいものだし、ゴボウから良い出汁が出てくれます。
美味しく食べられて、自分のアトピー改善にも効果的なのだから、そもそもやめる理由がありません。
味噌汁以外に、他の料理にもゴボウをよく使います。
実はゴボウってどんな料理にも使いやすいし、よく合うんです。味に深みも出ます。
それ以外には、玉ねぎを使った料理もよく食べますし、菊芋にサッと塩を振って炒めたものをおやつ代わりに食べることもあります。
あなたが今アトピーで苦しんでおられるなら、腸内の酪酸菌を増やすために、まずはゴボウをたっぷり使った味噌汁を飲んでみてください。